三菱商事、ペルーのリン鉱山開発に参画


三菱商事は、インド大手肥料メーカーズアリ社と共に、ペルー大手セメント会社パカスマヨ社の子会社フォスパック社が権益を保有し、開発を進めているペルー国ピウラ郡バイオバール地区におけるリン鉱石鉱山開発プロジェクトに参画するため、フォスパック社株式を取得した。

三菱商事とズアリ社はシンガポールに共同で設立した特別目的会社を通じて、フォスパック社株式の30%を取得した。三菱商事のフォスパック社株式持分は実質21%となり、同プロジェクトへの総投資金額は約100億円となる。

三菱商事はフォスパック社が生産するリン鉱石の輸出数量全量を20年間にわたり引き取る権利を取得し、世界市場に販売する。年間生産量は約250万トンで、2015年に操業を開始する予定。

世界的な人口増による食料増産、経済発展による食肉消費量の増加に伴う穀物需要の増加、加えてバイオ燃料の需要増大、耕地面積減少などの要因により、肥料需要の成長は年率3~5%で増加する見通しだという。

肥料の主原料であるリン鉱石は、産出国が限られることによる寡占化、資源の枯渇、最大生産国である中国の輸出制限等により、今後需給が逼迫すると予想されている。

【関連記事】
三菱商事、保有株を一部譲渡 太平洋金属がインドネシアニッケル開発に参画
丸紅、チリ産銅大手と鉱山共同開発 30%取得へ