過去5回の衆議院解散と株価の動き


政府要人から衆参ダブル選挙の可能性に関する発言が出るなど、その可能性は少しずつ高まっているように思われます。前回、2017年10月22日の衆議院選挙による衆議院議員の任期満了日は2021年10月21日ですから、現在は任期満了まで残り2年以上あります。

図1は直近5回の解散日から召集日までの株価の動きを見たものです。内閣名は選挙後に発足した内閣です。直近5回では第47回を除いて堅調に推移していることが分かります。

2014年11月の第2次安倍内閣における第47回の総選挙は、消費税10%への引き上げを延期したうえでの「アベノミクス解散」で、結果は自民党と公明党の連立与党の圧勝となりました。

上昇率が一番高かったのは2012年11月の野田内閣における第46回の上昇(総選挙後に第2次安倍内閣が発足)が最も大きくなっています。これは新政権への期待に加えて、金融政策において量的緩和政策の拡大が期待されたことを株式相場が織り込んだためと考えられます。


今年に衆参同日のダブル選挙が行われるか分かりませんが、仮に解散となって株高のパターンが繰り返されることを前提とすると、解散発表の直後に日経平均を対象とするコール型eワラント又はプラス5倍トラッカーeワラントを買い、召集日に売却する1ヵ月ほどのトレードを検討できるでしょう。

eワラント初心者の方でしたら、満期日までの期間が長く、権利行使価格が日経平均株価の水準よりも低くなっている銘柄を選択しましょう。プラス5倍トラッカーであれば現状どれでも問題ありません。なお、トラッカー型はコール型よりもレバレッジが低い(てこの効果が小さい)代わりに時間経過による価格の目減りがありません。数日から数週間で大きな値上がりを狙うのであればコール型、それより長い期間であればプラス5倍トラッカーと使い分けします。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。