工作機械受注額の減少と株価


10日に発表された9月の工作機械受注額は速報値で受注総額1,532億円と前年同月比で+2.9%となり、高水準を維持していますが、内需は2018年3月の755億円をピークに、外需は同じく2018年3月の1,073億円をピークに減少傾向にあります。特に外需でもっとも金額の大きい中国は2017年11月の412億円をピークに減速傾向が強く、2018年8月は189億円と2017年11月と比べて54%の減少となっています。

図は1998年1月からの工作機械受注額の推移です。中国はデータを取得できる2009年6月から2018年8月までを表示しています。また、右軸にはTOPIX、東証株価指数を表示しています。過去を見ると工作機械受注額とTOPIXには相関関係、つまり工作機械受注額と株価は同じ方向に動く傾向がありそうです。


中国での工作機械受注額が減少しているのは米中貿易摩擦の影響が指摘されています。ただ、工作機械受注額は上下変動が大きいことも分かります。中国に関しては2013年1月に79億円、2016年8月には106億円と受注額が小さかった月もあり、2018年8月の189億円は短期的な景気サイクルの減速局面の途中と言えるかもしれません。

中国景気が減速傾向にあるとすると、工作機械受注額とTOPIXの相関関係から日本株には売り材料となりそうです。中国での受注額が回復傾向を見せるまで日本株にとっては厳しい局面が続くかもしれません。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。