訪日外客数は4月には単月として過去最高の290万1千人を記録するなど、東京オリンピックの開催を待たずして既に訪日インバウンド旅行者は急拡大しています。実店舗では外国人観光客の取り込みが重要な課題となっていますが、外国人観光客が不満を持つ点の一つとして挙げられているのが実店舗での支払いに現金しか使えないことが多い点です。
一方で、金融機関においては現金の取扱いにかかるコストとして輸送やATMの運営などのコスト、小売事業者においてはレジでの現金取扱いなどのコストの削減ニーズもあり、キャッシュレス化は一層進展していくことが予想されます。経済産業省の資料[キャッシュレス・ビジョン] (経済産業省、2018年4月)によるとわが国のキャッシュレス決済比率は現状2割程度であり、これを今後4割程度まで引き上げていくことが示されています。
キャッシュレス化は国策ともいえ、関連株にはキャッシュレス化の進展で恩恵があるかもしれません。キャッシュレス化の関連株としては次の銘柄などが挙げられるでしょう。
LINE(3938):「LINE」を通じてユーザー間での送金、店舗での決済
GMOペイメントゲートウェイ(3769):ECサービス向けのクレジットカード決済代行サービス
デジタルガレージ(4819):子会社のベリトランスが決済事業を手掛ける
リクルートHD(6098):クレジットカードや電子マネーによる決済サービス「Airペイ」
メタップス(6172):加盟店舗でのQRコード決済を開始
Alibaba Group Holding(BABA):モバイル決済「アリペイ」
Square(SQ):個人事業主や中小企業でも導入しやすいクレジットカード決済サービスを提供
(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。