冷凍食品がアツい?


国内における冷凍食品の消費量は右肩上がりに増加しています。一般社団法人 日本冷凍食品協会の速報値によると2017年は1人当りの消費量は22.5kgで前年と比べ、1.0kg増加しており過去最高を記録しました(図1)。同協会の会員以外の商社や流通業者等が輸入している冷凍食品も国内には流通しているため実際の消費量はもっと多いと思われます。


図2で冷凍食品の国内生産の状況を見ると、生産量は増加傾向にありますが、生産を担う企業数や工場数は減少傾向にあります。つまり、冷凍食品を国内生産する企業と工場では生産数量の増加に対応するため、生産性を上げることが課題になっているもの思われます。冷凍食品の生産現場でも無人化、自動化の波が押し寄せているかもしれません。


図3は国内生産される冷凍食品の用途です。業務用が依然として半分以上を占めていますが、家庭用のシェアが増加傾向にあります。冷凍食品は生鮮食料品の価格が高騰すると一時的に代替先として需要が増加する面もありますが、共働き世帯の増加に伴って時間をかけずに食事を用意できる点や、買物に行けない世帯の宅配ニーズにもマッチしているという点でも冷凍食品のニーズは高まっていると考えられます。


eワラントの対象となっている株式のうち、冷凍食品に関連する銘柄としてはマルハニチロ(1333)、味の素(2802)、明治HD(2269)があります。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。