デザインの話題「ラスムッセンのSRKモデル」



アプリデザインにおいてユーザの分かりやすいインタフェースはとても大切です。仕事向けであれゲームであれ誤操作はイライラの元であり重ねて起きるとエクスペリエンスを著しく損ねます。誤操作を回避するためにはユーザの習熟度合いにあったインタフェースにすることが重要です。

そこでデザインの指針になるのが「ラスムッセンのSRKモデル」です。人の行動は3つのレベルに分けることができ、その行動レベルにあったデザインをすることで分かりやすいインタフェースを実現することができます。

■規則ベースの行動
人は何度も経験したことのある操作をするときには、なぜそうするのかについて意識せずに行動します。アプリ画面では「はい」「いいえ」のボタンがこの行動に沿ったインタフェースです。提示されているメッセージと「はい」「いいえ」が文章として繋がっていなくてもユーザはそのメッセージに賛同すれば「はい」を違和感なく押します。

■知識ベースの行動
人は操作に不慣れだったり操作が複雑なときには、過去の知識を想起し積極的に考えて行動します。もしユーザに少し考えてから操作をしてもらいたい場合にはボタンを「はい」ではなく「そう思います」や「理解しました」などにしましょう。見慣れないボタンのためにユーザは積極的に考えてから操作をします。

■技能ベースの行動
人は一切考えることなく反射的に行動することがあります。大きな音がなると瞬時に耳をふさぐなどです。もしユーザにしっかりと考えてから操作をしてもらいたい場合には「はい」のボタンを赤色にしましょう。人は反射的に赤のボタンを避けるので、ユーザは熟考してから操作をします。

もちろん知識ベースや技能ベースの行動に沿ったインタフェースも、何度も操作するうちに規則ベースの行動に変わってしまうでしょう。ユーザの習熟度に応じてボタンの文言や色が変化し、継続的に誤操作のないインタフェースも面白いかもしれませんね。

(Betonacox Design)