デザインの話題「マクドナルドHPデザイン指標」




「ビッグマック指数」をご存じですか?

各国のマクドナルドで販売されているビックマックの単価は、材料費や店の光熱費、店員の給料といった各国の経済事情が集約して決定されているのです。その単価を比較し指数化することで、それぞれの国の経済力が推し量れるのです。

これはマクドナルドが同じ商品を全世界に販売しているからこそ出てきた考え方です。実はこの考え方、なんとデザインの分野にも転用ができるのです。それが「マクドナルドHPデザイン指標」です。

マクドナルドは全世界で統一したブランドイメージの基にほぼ同等の商品を販売しています。それにも関わらず各国のホームページのデザインは異なっているのです。この同一情報に対する表現の違いを比較することで、それぞれの国のベーシックなデザインの思想を推し量ることができるのです。


■ドイツ(サムネイル左上)


たくさんの情報がバランスよく整理整頓されており、見やすさと美しさの両立が感じとれます。


■フランス(サムネイル右上)


細い書体で大きくといったUIグラフィクスのトレンドを取り入れており、モダンさが感じとれます。


■イタリア(サムネイル左下)


豊かな色合いの写真とにぎやかな商品ロゴで、大人の楽しさが感じとれます。


■アメリカ(サムネイル右下)


黒バックに商品を載せて太い書体を重ねることで、強く明快な感じを受けます。スマートフォンOSのトレンドを取り入れており、OS大国の所以を感じとれます。


■日本


傾向はアメリカに近いですが、加えて情報をたくさん載せなければという意図が垣間見えます。

このように各国のホームページごとにデザインに特徴があり、そこからそれぞれの国のベーシックなデザインの思想が垣間見えます。この「マクドナルドHPデザイン指標」を数年ほど観察し、変遷を見える化することで、もしかしたらデザインのトレンドが細かくどこからどこへ流れていくのかが分かるかもしれませんね。

(Betonacox Design)