2016/06/07

デザインの話題「デザインルール」


製造業におけるプロダクトデザインは企業のブランドイメージに影響を与える。ゆえにその企業の理念に基づきなされなければならない。例えばその会社が技術革新を基本理念とするのであれば、デザインは自社の技術の素晴らしさ、つまり顧客にとってどれだけ嬉しいものなのかをしっかり伝えられなければならない。そしてその伝え方の大きな指針としてデザインフィロソフィーを定めるべきでもある。新しい製品が業界従来品に比べて半分の大きさであった場合、さらに小さく見えるシンプルでミニマルなデザインを突き詰めて新技術の嬉しさが強く伝わるよう働きかけるのか、それとも業界従来品とは一線を画す斬新で未来感あるデザインを突き詰めて新技術の嬉しさが強く伝わるように働きかけるのか、そういった大枠の戦略をデザインフィロソフィーは導いてくれることになる。

ここまではマネージメントに関することであり、すでに定めている会社も多いだろう。もし次の一歩があるとするならば、デザインルールの策定かと思う。それはデザイン実務においての統一的なガイドラインであり、印字の大きさや色の管理、単純RなのかアプローチRなのか、といったような粒度である。デザインルールを策定する利点は、どのデザイナーがデザインしても一定の品質を保てること、またデザインにある程度の統一感を生み出すことである。注意が必要なのはルールだからといって足枷になるような運営は避けるべきであり、これさえ守っていればあとは幾らでも自由にデザインをしてもよいという免罪符として運営すべきだろう。デザインルールをゼロから作り始めると時間がかかる上に、アカデミックな分野にのめり込んでしまうと収拾がつかなくなる場合もある。一番手っ取り早いのは、今まで自分たちの組織がアウトプットしてきたデザインを一望し、共通点をまとめることだろう。もしくは他社品でも他業種品でも良いので自分たちが良いと思うデザインを一望し、共通点をまとめてもよいかもしれない。自分たちがやってきたことやこれからやっていきたいことを基にしたルールは、必然的にデザインフィロソフィーと近しく、妥当なものであると思われる。

とにかく、理想的なことは「企業理念」「デザインフィロソフィー」「デザインルール」がしっかりと関連づき、「企業理念」に基づき「デザインフィロソフィー」が構築され「デザインフィロソフィー」を確実に実現する「デザインルール」が運営されていることである。

(Betonacox Design)
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