デザインの話題「Interior Motives」



自動車のインテリアデザインは空間デザインでありプロダクトデザインでもある。高さ広さの寸法を考慮した圧迫感の排除、実際にドアや窓といった建材的機構もある。そして、ハンドルやペダル、ナビゲーションシステムなどユーザインタフェースを持っている。デザインをやりこむ部位はたくさんあり、空間として全体をディレクションする醍醐味もある。そんな自動車のインテリアデザインだが、私たちはそのデザインプロセスをあまり目にすることがない。一方で外観ボディのエクステリアデザインのプロセスは、美しいスケッチやクレイと呼ばれる工業用粘土を削っているシーンをよく目にする。この違いは、購入者の興味の総量の差からくるものではあるだろう。しかし、デザインという視点からすると、インテリアデザインの多面的な面白さも非常に興味深い。

そこで今回ご紹介するのが英国で出版されている自動車インテリアデザイン専門誌「Interior Motives」である。販売されている車だけでなくモーターショーに出展されたコンセプトカーも含め、制作プロセスを写真/スケッチ/レンダリング/モデルの画像を多用して説明している。デザイナーやディレクターのインタビューもあり、その詳細も語られている。

Interior Motives は、一部の本屋やWebから購入できる。あまり知られていないがスマフォ/タブレットのアプリから電子書籍版を購入することもできる。iOSでもandroidでも各種アプリストアで「Car Design News」と検索すれば出てくるだろう。各号をそれぞれ購入することもでき、年間購読を格安で購入することもできる。

(Betonacox Design)

※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。