株式投資の含み損、「損切りする」は4人に1人にとどまる


野村證券はこのほど、個人投資家を対象に投資動向に関するアンケート調査を実施し、「ノムラ個人投資家サーベイ(2016年2月)」を発表した。

3カ月後の株価見通しについて、「上昇する」と答えた割合から「下落する」と答えた割合を引いた「ノムラ個人市場観指数」は前月比で0.8ポイント低下し54.6となった。調査時の日経平均株価は17,865.23円と前回調査時を585.75円下回った。

3カ月後のアメリカドル/円レートの見通しについて円高ドル安を見込む回答比率は55.2%となり、前月比で6.6ポイント上昇した。

最近1カ月間の株式投資の損益の状況に尋ねたところ、「損益は概ねマイナスであったが、日経平均の下落率(6.14%)よりは損失の程度が小さかった」が37.5%と最も高く、次いで「損益は概ねマイナスであり、日経平均の下落率よりも損失の程度が大きかった」(26.7%)、「損益は概ね同程度であった」(26.4%)の順に多かった。回答者の73.3%は、最近1カ月間の株式投資収益率が日経平均株価の騰落率を上回っていた。


(出所:野村證券)

株式投資を行う際の損失(含み損)に対する基本的な考え方は、「損切りは行わず、株価の回復を待つ」との回答が42.3%と最も多かった。次いで、「特に方針を定めておらず、状況次第で決める」が32.4%だった。一方、「一定の水準で損切りを行う」との回答は25.3% にとどまった。

最近1カ月間に行った投資行動は、「何もしていない」との回答が51.5%と最も多く、以下、「保有していなかった株式を新たに買い付けた」(17.7%)、「既に保有している株式を買い増した」(14.2%)と続いた。

(出所:野村證券)

調査は、2016年2月1日〜2月2日にかけて株式投資経験のある個人投資家を対象に実施。有効回答数は1000件。