2016/01/06

デザインの話題「ラシーン」


近年、自動車のカテゴリーでSUVが人気である。スポーツ・ユーティリティ・ビークルの略であり、キャンプやスキー、サーフィンのような娯楽に最適な(ように見えるものも含む)車である。ひと昔前はこのカテゴリーは広くRVと呼ばれていた。レクリエーション・ビークルの略であり、休暇を楽しめることができる(ように見えるものも含む)車である。

SUVがRVと呼ばれていた1994年に日産自動車からRVの名車「ラシーン」が生まれている。今ではトヨタ自動車の顔になっているドラえもんだが、当時は「僕たちの、どこでもドア」とラシーンをアピールしていた。著名なデザインコセンプター坂井直樹が手がけたことでも有名である。

ラシーンの特徴はモダンでシンプルなデザインだ。エクステリアもインテリアも直線調のラインで構成されている。近年の大衆車に多い無理矢理に曲線曲面を装飾するデザインに比べると非常に斬新に見える。インテリアは各パーツを直線調ラインに調和する四角形でまとめ、気持ち良く整頓してレイアウトされている。中でも細部までこだわっているのがインジケータとシートだ。ガソリンランプやドア開警告などのランプアイコンを四角形で囲み、さらに四角形のエリアでゾーニングしている。シートも四角形であるチェックと徹底している。こういった気持ち良く潔い形状に加え、明るめの色を使用することでモダンなデザインに仕上がっている。このデザインがRVとして正しくはないかもしれないが、だからこそ斬新で際立った名車になりえたとも考えられる。

そんなラシーンは2000年に生産を終えており、新しいものでも15年は経過していることになる。しかし、今でも人気が高くラシーン専門店もいくつかあり、カスタムも行っている。少しでも興味がわいたのであれば、是非、直接見て走ってみて欲しい。

(Betonacox Design)

※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。
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