2015/09/16

ドイツで一瞬「再エネ80%超え」を記録!

エネルギー情報サイトClean Technicaが昨日配信した記事では、ドイツで先月23日12〜13時の間に再生可能エネルギー電気が電力需要の80%を超えたことが報じられている。

今回の“80%超え”は12〜13時の間での瞬間的なことではあるが、出力ベースで、太陽光24.3GW・風力18.48GW・バイオマス5.1GW・揚水1.7GWの合計49.58GWが、全電力需要59GWの約84%を賄った計算になる〔資料参照〕。

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<資料>
(出所:http://cleantechnica.com/2015/09/14/renewables-capable-of-covering-80-of-german-demand/

《原文より抜粋》
・・・Wind and solar power generation contributed most significantly to the feat. Between 12:00 and 13:00, wind provided close to 18.48 GW and solar 24.3 GW. Biomass and pumped-hydro storage also contributed moderately to the event, supplying 5.1 GW and 1.7 GW, respectively. At the same time, consumption was around 59 GW.・・・

ドイツでは、“エネルギー転換(Energiewende)”が進められてきており、電力量に占める再エネの比率について、2020年までに35%、2030年までに50%、2040年までに65%、2050年までに80%との目標が設定されている。

・・・The Energiewende includes the target that by 2020 at the latest at least 35% of German power supply is to be generated by renewable energies. Thereafter, the shares should be 50% by 2030, 65% by 2040, and 80% by 2050.

ドイツでは、今後とも再エネ導入が進めらていく過程で、様々な形での記録更新がなされているいくと思われる。他方で、ドイツでは、再エネの導入増に伴う再エネ導入コストの負担増がエネルギー貧困を引き起こしつつあることが問題視されていることも忘れてはならない。その根本的な解決策は、未だ見出されていない。それは、筆者が今年3月に行ったドイツ現地調査でも明らかであった。

今後、日本でも再エネはますます導入されていく見込みだが、日本は、再エネ賦課金も含めた再エネ導入コストに係る諸課題に挑んでいく必要がある。コストを度外視した再エネ導入は望まれない。

太陽光・風力が、当面の技術では安定電源になり得ないという点で、他の再エネ(水力・地熱・バイオマス)や原子力・化石燃料よりも決定的に不利であることを重々認識しながら、電源構成上、安定電源とのバランスを取りながら振興していくべきであることを忘れてはならない。

太陽光・風力が安定電源としての地位を獲得するのは、蓄電システムが商業化され始めてからの話であろう。その時までは、太陽光・風力は、分相応な水準での普及で妥協せざるを得ない。原子力や化石燃料が別の理由で分相応な水準での普及で妥協せざるを得ないのと同様に、である。

(NPO法人社会保障経済研究所代表 石川 和男 Twitter@kazuo_ishikawa

※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。 本稿は筆者の個人的な見解です。
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