電力・エネルギー政策の面で日本が世界に先駆けて行っているものは殆どなく、多くは欧米諸国を見習うか、見倣うか、である。自然エネルギー(=再生可能エネルギー)に関しては、どういう理由か、日本はドイツを盲信している一方で、少なくとも最近は米国のことを全く見なくなっている。
その米国の再エネ動向であるが、先月28日の米国エネルギー情報局(EIA)の発表(http://www.eia.gov/todayinenergy/detail.cfm?id=21412)によると、 2014年で特に木材の寄与を多としながら、再エネが米国内の総エネルギー消費の9.8%になったとのこと(資料1参照)。
≪原文より抜粋≫ Renewable energy accounted for 9.8% of total domestic energy consumption in 2014. This marks the highest renewable energy share since the 1930s, when wood was a much larger contributor to domestic energy supply・・・
<資料1>
(出所:EIA)
ここ10年程度の傾向としては、水力と木材はほぼ横ばいである一方で、バイオ燃料と風力の寄与が大きくなりつつあり、続いて太陽光が僅かながら増えてきていることが見て取れる。用途としては、電力への転換が最多となっているが、それ以外の家庭用、産業用、輸送用いずれも横ばいか微増で推移してきている(資料2参照)。
<資料2>
(出所:EIA)
(NPO法人社会保障経済研究所代表 石川 和男 Twitter@kazuo_ishikawa)
※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。 本稿は筆者の個人的な見解です。