災害の規模にもよりますが、災害時には、(医療を受けたい人)>>>(病院のキャパシティー)となります。
そんなとき、適切な医療が必要な人に届くようにするためにはどうすればいいか?
被災後も診療を継続することのできる病院は限られており、そんな病院でも診療できる能力は落ちています。そのため、病院は災害モードでの診療システムとなります。災害モードの診療システムの例を二つ紹介したいと思います。
一つ目は「トリアージ」。ザックリ言うと、先着順ではなく急いで応急処置をしないといけない人から順番に治療をしていくシステムのことです。逆に言うと、患者さんは急いで応急処置をしないといけない状態でなければ、結構順番を待つことがあります。
二つ目は「域外搬送」。重症の患者さんを被災地外の病院へ運んでいつもと同じレベルの治療を受けてもらうというシステムのことです。
では、災害時に医療を受けるときにできる工夫はどんなことがあるでしょうか?
ビックリするような解決策はありませんが、被災地内の病院は大変なことになっているので、もし移動することができれば「被災地外の病院を受診すること」が受診する人にとっても被災した病院にとってもストレス軽減につながるかもしれません。
でも、差し迫った状態のときは救急車を呼ぶか、まずは近くの病院で応急処置を受けてください。
写真出典:NASA
(NPO災害人道医療支援会 HuMA 広報ワーキングリーダー/大阪府立千里救命救急センター 医師 夏川 知輝)
※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。