内閣府がまとめた「環境問題に関する世論調査」によると、56.7%の人がエコツーリズムという言葉を「聞いたことがない」と回答し、半数以上がエコツーリズムについて知らないことが分かった。「言葉の意味を知っている」が13.8%、「意味は知らないが、言葉は聞いたことがある」とする割合は28.4%にとどまった。
エコツアーに参加したことがある人はわずか3.6%で、9割以上の人が参加したことがない。
どのようなエコツアーに参加したいか尋ねたところ、「歴史文化の解説を受けるもの(史跡名所めぐり、里山ウォーキングなど)」が44.4%と最も高く、次いで「原生的な自然を観察するもの(野生動植物の観察、自然景観の観賞など)」が34.7%、「地域の生活や文化を体験するもの(里山管理の体験、古来の生活の体験など)」が22.2%となった。一方、「参加したいとは思わない」は25.7%だった。
小学生・中学生などの子どもたちにどのようなエコツアーに参加させたいか聞いたところ、「農林業などを体験するもの(田植え体験、植林、下草刈り体験など)」が49.0%、「原生的な自然を観察するもの(野生動植物の観察、自然景観の観賞など)」が48.7%と高く、以下「歴史文化の解説を受けるもの(史跡名所めぐり、里山ウォーキングなど)」が42.9%、「環境に関して学習するもの(田んぼの生き物調査など)」が42.3%、「地域の生活や文化を体験するもの(里山管理の体験、古来の生活の体験など)」が39.7%と続いた。
住む地域でエコツーリズムによる地域づくりを行いたいと「思う」という人は58.2%、「思わない」は35.4%だった。
行いたいと思わないと答えた理由は、「忙しく時間がないから」が35.6%で最も多く、「体力的に自信がないから」が30.4%、「活動するための知識や経験がないから」が25.1%、「エコツアーの対象となるものを思いつかないから」が21.9%だった。
調査期間は平成26年7月24日〜8月3日。全国20歳以上の3000人を対象に実施し、1834人から回答を得た。