2014/09/16

デザイナーと日本をつなぐもの「白銀比」

[ 写真出典: Ginkaku-ji after being restored in 2008 Licensed under CC BY-SA 3.0 via ウィキメディア・コモンズ ]

最も美しいと比として黄金比が有名であるが、実は日本人になじみが深い比は白銀比である。白銀比は1:√2(≒1.414)で、京都にある室町幕府8代将軍足利義政が建てた銀閣寺の2階と1階の横幅の比がまさにそれである。他にも奈良にある世界最古の現存する木造建築物群である法隆寺の西院伽藍や五重塔に使われている。現代でも人気キャラクターであるアンパンマンやドラえもん、となりのトトロやちびまる子ちゃんなどの多くが白銀比で描かれている。プリンタ用紙/コピー用紙も白銀比であり、そのような白銀比を使った長方形を白銀長方形という。

白銀長方形の特徴は、それ自体を半分に分割することでできる長方形もまた白銀長方形になることである。これは永遠に続く自己相似の入れ子構造であり、黄金比でできた黄金長方形と同じ構造ではあるが、白銀長方形の半分に分割するということは半分に折るということであり折り紙のように簡単に相似形を作れるという意味で非常に実用的といえる。日本人は歴史的建造物や世界のトップを走るキャラクターデザインに白銀比を多用してきており、コピー用紙にいたっては日本独自のB判規格を生み出している。さらに日本が誇る世界最短の定型詩である575の俳句もその数字の比率は白銀比の1:√2:1であり、いかに日本人が古来より白銀比を好んでいるかが分かるだろう。

以上を踏まえてデザイナーに限らず会社や学校で印刷を前提とした資料を製作する機会が多い方には、写真やテキストボックス、グラフなどの縦横比を白銀比にしてみることをお勧めする。プリンタ用紙自体が白銀比なので非常に納まりよく配置していくことができるし、閲覧者が日本人であれば知らず知らずに内容+αの好感を持ってくれるかもしれない。

(Betonacox Design)

※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。
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