2014/07/22

デザイナーと信念をつなぐもの「ジョン・ラセター」


ピクサーアニメーションスタジオは、アメリカの映像制作会社でトイ・ストーリーやモンスターズ・インク、バグズ・ライフなどの全編3DCGアニメーションを制作してきている。それら数々の素晴らしい作品の生みの親がチーフクリエイティブオフィサーの肩書きをもつジョン・ラセターである。

ラセターは大学卒業後にディズニーに入社し3DCGアニメーションに力を入れていたが、既存の2Dアニメーションの荒廃に繋がると社内から反発があり解雇されてしまう。その後、スター・ウォーズで知られるルーカスフィルム社のCG作成ツールを開発する部門に所属する。のちにこの部門がスティーブ・ジョブズに買収されピクサーとなり、ラセターは「ピクサーのコンピュータやツールを使えばこんなCGができますよ」というデモンストレーション用の短編CGアニメを制作することになる。このときのティン・トイという作品は3DCGとして初めてアカデミー短編アニメ賞を受賞している。

ピクサーの事業がコンピュータやツールの販売から3DCGアニメーション作品の制作にシフトしていく流れの中で、ラセターはトイ・ストーリーを皮切りに次々と大ヒット作品を世に送り出していく。そうして既存の2Dアニメーションは3DCGアニメーションの勢いに押されるようになっていき、最終的にディズニーはピクサーを買収することを決意し、ラセターはピクサーのチーフクリエイティブオフィサーと同時にディズニーアニメーションスタジオでもチーフクリエイティブオフィサーの肩書きを得ることとなった。

ラセターは一度は追い出された場所にトップとして戻ってきたことになる。それを実現させた要因は、彼が神から貰ったギフトということだけでなく、時代の潮流に逆らってまで「3DCGでアニメーションを制作する」という強い信念を持っていたからだろう。 ちなみにディズニーは2012年にルーカスフィルム社も買収している。

(Betonacox Design)

※筆者は「Gadgetwear」のコラムニストです。
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