医師の3人に1人が当直疲れでミスを経験 「薬の処方ミス」「患者間違い」など大事故の危険も


医療情報サイトを運営するケアネットはこのほど、医師を対象に実施した当直勤務に関する調査の結果を発表した。

平均当直回数は、1ヵ月で3.5回、当直中の平均睡眠時間は約4時間34分だった。年代別に見ると、若いほど当直の回数が多く、当直中の睡眠時間も短かった。大学病院とその他の病院を比較すると、大学病院に勤務する医師のほうが当直回数が多かった。当直前後の勤務体系については、当直前は98.3%、当直後は83.3%が通常の勤務をしていると回答。当直後に半日勤務は12.7%、勤務なし」は2.7%、当直前後ともに半日勤務や勤務なしと答えたのはわずか1%だった。ほとんどの医師が、当直時には32時間以上の連続勤務をしていることを示している。


当直による睡眠不足や疲労が原因のヒヤリ・ハットの経験の有無を聞いたところ、34.9%の医師が「ある」と答えた。「ある」と答えた医師のほうが、当直回数が多く、当直中の睡眠時間も少ない傾向にあった。ヒヤリ・ハットの内容は、「薬剤の処方(薬剤名・量など)のミス」が最も多く、その他に「診察中や手術中に眠ってしまった」「患者を間違え、指示を出した」「針刺し事故」など大事故につながりうるミスが挙がった。

調査は、2014年3月21日に実施し、当直勤務のある「CareNet.com」医師会員1000人から回答を得た。