2013/07/01

eワラント投資家は中国・韓国株式の下落を予測

eワラント投資家は中国・韓国株式の下落を予想しているようだ。下の表はeワラント証券が日々公表している売買ランキングだが、少々珍しいことが起きている。中国と韓国の代表的な株価指数を対象としている銘柄がランキングの上位を占めていることだ。通常、eワラントの取引は国内の個別株か日経平均を対象とした銘柄が中心であり、中国・韓国の株式や株価指数がランキングの上位に入ることは珍しいことなのだ。



さらに興味深いのはプットを買う投資家が増えていることだ。一般的に相場に弱気な投資家は相場下落時に価格が上昇するプットを、強気な投資家は相場上昇時に価格が上昇するコールを購入する。つまり、中国・韓国株式に弱気な見方をしている投資家が増えていることの表れといえる。

中国についていえば、不動産の乱開発や地方政府の債権の焦げ付きなどを恐れた中国の中央銀行、中国人民銀行は金融機関への資金供給を絞った。金融機関にとって資金は血液のようなもの。資金供給が絞られると倒れる金融機関が出て、金融システム不安に陥りかねないという懸念から中国株が売られた。中国人民銀行はこれを見て資金供給を続ける発表をしたが、不動産バブルなどを放置しておくわけにもいかないので、今後も資金供給を絞っていくことになろう。中国株にはネガティブな材料といえそうだ。

韓国についていれば、アベノミクス円安の影響もあってウォンが上昇した。輸出産業に支えられている韓国経済にとってはウォン高は大打撃であり、韓国株にとってのネガティブ材料だろう。さらに、日韓通貨スワップが一部期限切れになり中国に頼らざるを得ない状況になったうえ、朴大統領は米国の次に中国を訪問した。米国の次に日本を訪問するのが韓国の大統領の通例だったがここでも中国重視の姿勢が見える。

2013年6月27日の終値ベースでの各株価指数の騰落率は次のとおり。中国・韓国の株価指数は同程度の下落率になっているが、中国と韓国の経済的な結びつきの表れともいえそうだ。

《騰落率・2013年6月27日終値》
ハンセン指数 -9.78%
ハンセン中国企業株(H株)指数 -9.69%
韓国200種株価指数 -9.57%
日経平均株価 +27.11%

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。
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