7割が現在の収入に不満、年功序列より成果主義望む


日本能率協会は、全国のビジネスパーソンを対象に働き方に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。

現在の仕事に対するやりがいを聞いたところ、58.4%が「やりがいを感じている」と回答し、「やりがいを感じていない」を上回った。年代別にみると、30代と40代で「やりがいを感じていない」と回答した割合が高かった。



現在の勤務先に対する愛着については、「愛着を感じている」が58.7%で半数以上を占めた。年代別にみると、「愛着を感じていない」と回答した割合は30代で45.4%、40代で46.1%となり、全体平均を上回った。

現在の仕事は自分の能力を発揮できていると思うか尋ねたところ、「発揮できている」が55.2%で「発揮できていない」の44.8%を上回るものの、30代で46.2%、40代では過半数の51.5%が「発揮できていない」と回答した。

このことから、30代・40代は、その他の世代に比べて「仕事に対するやりがい」「勤務先への愛着」「能力発揮の実感」が低いことが分かった。

仕事・働き方に対する考え方を尋ねたところ、女性ビジネスパーソンは「成功を支えるメンバー」を志向する比率が高く、「成功を導くリーダー」は2割未満にとどまった。働き方は「仕事内容」(41.7%)よりも「職場環境」(58.3%)を重視し、「高賃金だが激務」(41.7%)か「低賃金だがラクな仕事」(58.2%)かの2択では後者の方が高くなった。

配偶者に対する「家事・育児・介護」と「仕事」の優先希望度について、夫には「仕事」を優先してほしいと考えている人の方がやや多く、一方で男性では妻に「家事・育児・介護」を優先してほしいという人が多かった。

仕事のモチベーションが高まる理由は、1位が「収入が上がる」で70.6%、2位が「良い評価を得る」が48.8%で、2位以下に大きく差を付けて収入を重視していることが分かった。同じく、仕事のモチベーションが下がる理由は、1位が「収入が下がる」で64.0%、2位が「評価が下がる」で43.5%となった。しかし、現在の収入に対しては約7割が「不満を持っている」と回答した。



また、賃金が「勤続年数の長さによって昇給する組織(年功序列)」(39.4%)よりも「仕事の成果に対して決まる組織(成果主義)」(60.6%)で働きたいと考えており、仕事で成功したときに与えられる成果については、「次の仕事のチャンス」(20.1%)よりも「ボーナス」(79.9%)という経済的果実を求めていることが分かった。

調査は、2013年6月21日〜6月26日の6日間、日本能率協会総合研究所「JMAR リサーチモニター」のうち全国の18歳~69歳までの有職者1000人を対象に実施した。