アベノミクスで「景気回復を実感」企業の4割


帝国データバンクは、安倍政権の経済政策(アベノミクス)に対する企業の見解について調査を実施し、その結果を発表した。

調査は2013年5月21日〜31日の間、全国2万2910社を対象に実施し、1万145社(回答率44.3%)から回答を得た。

現状の国内景気が安倍政権の経済政策(アベノミクス)により押し上げられていると感じるか尋ねたところ、「感じている」と回答した企業は42.3%だった。「不動産」と「サービス」は半数以上が「感じている」と回答した一方、「農・林・水産」は2割台にとどまり、アベノミクスによる景気浮揚効果に対する認識は業界間で大きく異なっている。

また、34.3%がアベノミクスにより景気が押し上げられていると「感じていない」と回答した。規模別にみると、「大企業」が25.5%であるのに対し、「中小企業」は36.9%、「小規模企業」は39.2%となり、規模の小さい企業になるほどアベノミクスによる景気浮揚効果を感じていないことが分かった。

現時点において、アベノミクスが自社の業績にどのような影響を及ぼしているか聞いたところ、「プラスの影響がある」と回答した企業は21.3%だった。「マイナスの影響がある」は14.2%で、プラスの影響がある企業より少なかった。「これまでと変わらない」は51.4%となり、半数の企業は5月時点でアベノミクスによる自社業績への影響を受けていない。業界別にみると、「プラスの影響がある」では、「不動産」が32.8%で最も高く、「建設」「金融」「サービス」などが2割を上回った。一方、「マイナスの影響がある」では、「農・林・水産」と「運輸・倉庫」が2割超となった。