「アベノミクスでバブルが起きる」と思う投資家はわずか26%


マネックス証券は、個人投資家を対象に相場環境に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。

「上昇すると思う」と回答した割合から「下落すると思う」と回答した割合を引いたDIは、日本株、米国株、中国株全てにおいてほぼ横ばいとなり、いずれも小動きにどとまった。2013年2月の日本株DIは67で、前回1月調査から6ポイント低下した。米国株DIは53で1ポイント上昇、中国株DIはマイナス20で4ポイント低下した。

個人投資家が「魅力的であると思う業種」ランキングでは、前回調査時に円安の恩恵を受け業績回復し注目された「自動車」が引き続き首位を維持。「銀行」が7位から5位、「鉄鋼」が11位から10位、「石油関連」が12位から11位へ順位を上げた一方、「ハイテク」が5位から6位、「機械」が6位から7位、「海運」が10位から12位に順位を下げた。

今後3ヶ月程度の米ドル/円相場の見通しは円安派がやや後退し、「円安になると思う」と回答した割合は前回調査から9ポイント低下した。


また、アベノミクスでバブルが起きるかを尋ねたところ、45%が「起きない」と回答し、「起きる」と回答した24%を大きく上回った。

バブルが起きない理由として、「バブルが起きるほど景気回復しない」「バブル前に増税でしぼむ」「お金を刷ったからといって、市場供給量が一気に増えるとは思えない」「日銀の通貨量のコントロールがしっかりしていると思う」「バブルを経験した人が、まだ経済の中心にいるので、同じ轍は踏まないと思う」といった意見が寄せられた。

一方、バブルが起きると回答した人からは、「大量のお金が世の中に供給される形になるから」「現在も期待値だけでこれだけ株価が上昇しているので、材料が出てきっかけがあれば、バブルに突入すると思う」「実際すでに起きている。景気が良くなっていないのに、株価が上がっているから」「財政規律など守れるわけないから」「1985年ごろと似ている」「ITバブル以降10年近くバブルがないからそろそろかと」 といった理由が挙げられた。

バブルは悪いことだと思うか聞いたところ、「悪いことだと思わない」が60.8%、「悪いことだと思う」が26.3%だった。

調査は、2013年2月15日〜18日にかけて、マネックス証券の口座を保有する個人投資家を対象に実施した。有効回答数は1270件。