2014年新卒採用、就職活動の前倒しが進む


ディスコがまとめた就職活動に関する調査によると、2014年卒学生は2013年卒学生と比べ、就職への危機感が薄れていることが明らかになりました。

2014年卒学生に自分たちの就職戦線が2013年卒学生に比べてどのようになると見ているか聞いたところ、「非常に厳しい」と「やや厳しい」を合わせた回答は66.2%で、前年同期調査の84.9%から減少しています。


「厳しい」の回答が減少した理由として、日本経団連の倫理憲章の改訂により、2013年の新卒採用活動の開始時期が10月から12月に変更となったことで、2013年卒学生の中には危機感を持つ学生が多かったことが挙げられます。

しかし、次の年の2014年卒学生はこのスケジュールに慣れており、また、自民党政権の復帰による景気回復への期待感から就職への危機感が薄れています。

2013年1月時点において、2014年卒学生の1人あたりのエントリー社数は平均49.5社で、前年同期に比べて2.5社増加しました。セミナー・会社説明会の平均参加社数は25社で、前年同期より1.4社増加しています。また、エントリーシートの提出社数は平均4.3社で、前年の2.9社より増加しています。

企業が採用活動のスケジュールを全体的に前倒ししており、それに合わせて学生も早い時期から活動しなければいけない状況になっていることが、エントリー社数や会社説明会の参加社数が昨年より増えている理由であると考えられます。今後、就職活動の前倒し傾向が更に進行すると予測でき、そうなると日本経団連の倫理憲章が有名無実化する恐れがあるでしょう。