2012年大卒初任給はほぼ横ばい、8割以上の企業が「据え置き」に


産労総合研究所の調査によると、今年4月に入社した新入社員の初任給について、85.2%の企業が「据え置いた」と回答し、11.3%の企業が「引き上げた」と答えたことが分かった。初任給を据え置いた企業の割合は、2009年から4年連続で80%超となっている。


初任給を据え置いた理由は、「現在の水準でも十分採用できる」が60.2%で最も多く、次いで「在職者のベースアップがなかった」が35.7%だった。

2012年初任給額をみると、職種やコースによる格差がなく、一律に初任給を決定している企業の場合、大学卒は20万3,362円、高校卒は16万2,983円だった。同調査における大学卒の初任給上昇率は1995年以降1%を下回る状況が続いており、2009年以降は0.1~0.2%で推移している。

また、今年4月に入社した新入社員に夏季賞与を支給する企業の割合は87.4%で、大多数の企業が賞与を支給している。

夏季賞与の平均支給額は、大学卒で9万743円、高校卒で7万7235円だった。業種別では、製造業がそれぞれ9万7245円、8万25円、非製造業が8万6625円、7万3723円となった。

支給額の分布をみると、大学卒の81.6%、高校卒の86.9%が15万円未満に分布しており、大学卒、高校卒ともに「5~10万円未満」が4割弱を占めている。

調査は、2012年4月中旬〜5月下旬にかけて、同社会員企業および上場企業を対象に実施した。集計数は230社。