マイナビは21日、2013年卒業予定の学生を対象とした「2013年卒マイナビ大学生就職意識調査」の結果を発表した。同調査によると、大手企業志向の減少が続き、中堅・中小企業へシフトしている傾向があることが分かった。
大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」)は前年比7.2ポイント減の36.1%に留まり、01年卒の調査以降最も低い水準となった。一方で、中堅・中小企業志向(「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」+ 「中堅・中小企業がよい」)は前年比8.0ポイント増加し、01年卒以降の調査で最も高い59.2%を示した。
地域別の大手企業志向は、関東エリアで39.2%、関西エリアで36.0%となったのに対し、北陸エリアでは21.8%、中国エリアでは22.4%と低く、大都市と地方都市では顕著な差がみられた。
企業選択のポイントは「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」が前年比1.2ポイント増の44.5%でトップとなった。「働きがいのある会社」が22.2%、「社風が良い会社」が16.8%と続き、いずれも増加傾向にあった。一方、「安定している会社」は 10年卒調査を境に減少し、今回の調査でも2位から3位に順位を落とした。大手企業志向の弱まりに伴い、安定や福利厚生、給料といった条件面より、仕事のやりがいや職場環境の充実を求める傾向が高まっていると考えられる。
また、就職観について尋ねたところ、「楽しく働きたい」がトップで31.0%、次いで「個人の生活と仕事を両立させたい」が20.6% と、01年卒以降この2項目を重視する傾向が続いている。一方、4年連続で増加しているのが「人のためになる仕事をしたい」で、前年比1.8ポイント増の 19.2%となった。この項目は、特に女子学生を中心に増加している。
同調査は、2011年12月1日〜2012年2月29日に、2013年3月卒業予定の全国の大学3年生と大学院1年生6,708名を対象にインターネットによる調査を実施した。