IBM、Emptorisを買収


IBMは20日、Emptorisを買収することで最終合意に達したと発表した。金銭的な条件は公表されていない。買収取引は2012年第1四半期に完了の予定。

Emptorisは、支出、サプライヤー、契約などの管理において、情報に基づいた調達やサプライチェーン業務を実現する、スマーター・コマース向けのクラウドおよびオンプレミス・アナリティクス・ソフトウェアの大手プロバイダー。75ヵ国に350社以上の顧客を擁し、消費者製品、金融サービス、医療、通信、化学/石油/ガス、公益事業、建設、工業生産などの幅広い分野の顧客に対してグ ローバルな事業を展開している。本拠地を米国マサチューセッツ州バーリントンに置き、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、インド、ブラジル、中国に拠点を構えている。

Emptorisの買収は、IBMが2011年3月に発表したIBM スマーター・コマース・イニシアティブを拡張させるための取り組みの1つ。サプライチェーン・マネージメント業務の一環である、商品や原材料の調達を調整および管理する、柔軟で統合されたソリューションがIBMスマーター・コマースに新たに加わることによって、在庫管理を改善し、大幅なコスト削減を図ることが可能となる。

例えば、世界的な石油・ガス会社は、80ヵ国すべての拠点をつなぐ集中型調達ネットワークを構築し、戦略的で、価格の高い、最も売れている商品に専念できるようになったという。調達プロセスの迅速性、透明性、簡潔性が向上しました結果、年間数千件もの調達を行い、15,000社以上のサプライヤーを10ヵ国語で管理し、取り扱い品目を9%以上削減することに成功した。

IBMは、スマーター・コマースの市場機会はソフトウェアだけでも200億ドル規模であると推定している。