2013年も就職氷河期が続く4つの理由




12月1日から今年の就職活動が本格的に始まりましたが、引き続き2013年も就職氷河期が続きそうです。就職氷河期が続く理由は、大きく分けて4つあります。

まず1つめの理由は、大学の数が多いこと、つまり大学生の数が多いことです。 18歳人口がピークを迎えた1992年の大学数は523校でしたが、2011年には780校に増加しています。大学生の数が増えたため、就職の内定率が低下しています。

2つめに、厳選採用が続いているということが挙げられます。優秀でない学生を採用して育てる余裕がないため、採用計画数に満たなくても一定のレベルに達していない学生は採用しません。1992年の大学の進学率は26.4%であり、高校を卒業した4分の1が大学に進学していました。しかし、2011年には大学の進学率が51%に上がっており、学力不足の人でも大学生になっているという現実があります。また、2002年に学習指導要領が改正され、学習内容が3割削減されたことにより、学力のあまりついていない大学生が増えました。このことから、企業は大学生であるというだけで学生の能力を信用しないで、様々なチェックをしてから採用を判断します。

3つめの理由は、学生の大企業志向が強いことです。以前と比較すると、中小企業に目を向ける学生が増えていますが、先行き不透明の時代には大企業が安全だと大企業を志望する学生が増加します。 従業員1000人以上の大企業の有効求人倍率は0.65であることから、多くの学生が大企業に殺到すれば、ほとんどの学生が内定をもらえないということになります。

4つめに、外国人採用が増加していることが挙げられます。日本国内にいる外国人留学生を採用したい企業が増えており、外国の大学で学んでいる外国人大学生を採用する事例も増えています。 2008年の日本国内にいる外国人留学生数は13万2700人でしたが、現在、日本では外国人留学生を増やそうと外国人留学生30万人計画が進められています。このことから、日本人の学生にとってますます就職活動が厳しくなると考えられます。

このような理由から、就職氷河期はこれからもしばらく続くことになりそうです。